Hyperbaric Oxygen Therapy
圧をかけて酸素を届け、回復の過程を支える
高圧酸素治療は、通常の大気圧より高い環境のチャンバー内で純度の高い酸素を吸入する治療です。損傷した組織の回復、炎症の緩和、血流の改善を助けることを目的としています。滞在期間が限られている方が、ほかの施術の代わりではなく、その前後に組み込むかたちで選ばれることの多い選択肢です。
※ 最終的な計画と費用は、ご来院時の診察のうえ医師が確定します。効果や回復期間には個人差があります。

「圧をかける」ことの意味
通常、酸素は赤血球に結合して体内を移動します。これは有効な仕組みですが限界があり、血流が弱い部位や損傷した組織には十分な酸素が届きにくくなります。赤血球に付いた酸素は大きく、体の奥の微小な毛細血管まで到達しにくいためです。
圧を高めると、酸素の運ばれ方そのものが変わります。おおよそ2気圧以上の環境では、酸素は赤血球に依存せず血漿の中に直接溶け込みます。溶け込んだ酸素は粒子が小さく、届きにくかった細胞や微小血管にも到達しやすくなります。要点は「たくさん吸う」ことではなく、「より遠くまで届く」ことです。
組織で起きていること
カウンセリングでは以下の4段階でご説明しています。
- 01通常の状態酸素は赤血球を通じてのみ移動するため、血流が弱い部位や損傷した組織には十分な酸素が届きにくい状態です。
- 02血流障害血管が詰まる、あるいは傷つくと、その組織に供給される酸素が急激に減ります。細胞が弱り、炎症や痛みが生じます。
- 03高圧酸素治療2気圧以上の環境で酸素を吸入すると、酸素が血漿に直接溶け込み、損傷部位まで高濃度の酸素が届きます。この段階で細胞のエネルギー産生と再生が活性化します。
- 04組織の回復十分な酸素供給は炎症を抑え、損傷部位に新しい血管がつくられるのを助けます。その結果として血流が正常化し、組織が回復していきます。
使用しているチャンバー
当日の流れ
全過程を医療陣が管理します。1日の予定を組み替える必要はありません。
- 01治療の準備着てこられた服装のままご入室いただけます。ただし引火性のもの(ライター、スプレー、化粧品など)と電子機器(携帯電話、タブレット、腕時計など)はすべて外していただきます。
- 02チャンバー入室1人用の高圧酸素治療チャンバーに入ります。個人専用の構造で、横になった姿勢のまま治療を受けられます。
- 03加圧チャンバー内の圧力をゆっくりと高め、治療に必要な目標圧力まで到達させます。
- 04酸素吸入目標圧力に達したら、マスクやフードを使わずに100%の酸素を吸入します。テレビをご覧になる方も、眠って過ごされる方もいらっしゃいます。
- 05減圧所定の治療時間(通常60〜90分)が終わると、チャンバー内の圧力をゆっくり下げて大気圧に戻します。
計画のどこに置くか
シンフォニーで実際に選ばれている場面です。回復の期間を支えるものであり、施術そのものに代わるものではありません。
よくいただくご質問
実際にはどのように進みますか?
2気圧以上の環境で、100%に近い高濃度の酸素を呼吸します。治療時間は医療陣とのカウンセリングのうえで決定します。治療中はテレビをご覧いただくことも、そのままお休みいただくこともできます。
高い圧力の中で息苦しくありませんか?
体は外部と内部の圧力の平衡を自然に取っていきます。呼吸は普段と同じように楽に行えます。
どのような感覚がありますか?
加圧・減圧の際に耳が詰まったように感じることがあります。唾を飲み込む、あくびをする、鼻をつまんで軽く息を出すなどで圧力の平衡を取れます。治療後に一時的な違和感が出ることがありますが、通常は数分で戻ります。また、繰り返し受けた場合に視力が一時的に変化したと感じる方もいますが、数日以内に元の状態に戻ります。
受けられない場合はありますか?
あります。治療されていない気胸や一部の肺疾患がある場合、ペースメーカーや除細動器などの体内植え込み型装置がある場合、また妊娠中の方は受けていただけません。それ以外のご体調や服用中のお薬についても、施術前に必ず担当医にお伝えください。適応の可否はそのうえで判断します。
同じ日にほかの施術と併せて受けられますか?
ほかの施術の前後に組み合わせて予約されることが多い治療です。同日に受けられるかどうか、またどの順番で行うかは、受けられた施術の内容をふまえて医療陣がカウンセリングで判断します。
※ 高圧酸素治療は、体そのものが持つ回復の過程を支えることを目的として行うものです。特定の疾患の治療を保証するものではなく、結果を保証するものでもありません。反応には個人差があります。また、どなたでも受けられる治療ではありません。治療されていない気胸や一部の肺疾患、ペースメーカー・除細動器などの体内植え込み型装置、妊娠中などの場合は行いません。適応の可否は、既往歴と服用中のお薬をお伺いしたうえで、ご来院時に医療陣が確認します。
機器の電源を入れる前に見ていること
